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『コトダマミクジ 平成二十六年完全版』の読み方ヒント集 [制作メモ]

先日の文学フリマで『コトダマミクジ 平成二十六年完全版』をお買い上げたみなさま、ありがとうございました。
その後、毎日がちょっとだけいい方向に動いていれば幸いです。

本書はタロットを元ネタとしていることもあり、それと比較するといろいろ見えてくるものがあるように作ってあります。
しかし、完全に1対1対応とは敢えてしていないので、対応関係がちょっとわかりにくいです。
そこで、解釈の糸口までは作者から示したほうがよいだろうな……と思い、このエントリーを書いています。
解釈は基本的に読者が自由にするものと思っていますので、ヒント以上のことは書きません。みなさんでいろいろ思いを巡らしてみてください。

■読み方その1:外枠付きのページを前から順に読んでみる
コトダマミクジでは外枠が付いているページがタロットの大アルカナに相当しています。
タロットの大アルカナが22枚で構成されているところを、コトダマミクジでは20の言葉にしました。
これは省いたというよりも「XIII死神」と「XVI塔」、「XIX太陽」と「XX審判」をそれぞれ合体させたため2枚減りました。
こうすると、大アルカナのカードで1つのストーリーめいたものが見えてくるんです。しかもこのストーリーは大アルカナのほぼ数字順です。

コトダマミクジも外枠がついているページだけを前から順番に読むと、ストーリーめいたものが読み取れるようになっています。

ちなみに、タロットの大アルカナと比べると1枚だけ明らかに位置が変わっているコトダマがあります。
タロットの大アルカナは聖書の流れに大体沿っているというのもストーリー解釈のヒントになるかもしれません。

■読み方その2:数字毎に読んでみる
数字がついているページはタロットの小アルカナ(I~X)に対応しています。
これもタロットでは4×10=40枚あるのに対しコトダマミクジでは4×9=36の言葉しかありません。削ったのには理由があります。時間がなくて省いたわけでは決してありません(苦笑)。

小アルカナのI~Vまでのカードは、数字にかなり厳密な意味を定めています。そこで、コトダマミクジでもその意味をそのまま拝借しています。タロットと見比べてみると新たな発見があるかも。

一方、小アルカナのVI以上のカードには、I~Vのときのような数字毎の意味に厳密さが感じられないんですよね…。いや、私のタロットへの知識が及んでいないだけですね。ごめんなさい。
でも、数字の意味の読み取りがVI以上で難しくなるのは事実。そこで、ここも数字毎にわかりやすい意味を持たせられないかと模索してみました。
その結果コトダマミクジで採用した意味付けが「XI:変化」、「VII: 歪み」、「 VIII: 完成」、「IX :過剰」です。合体したり削除したりしたため、各記号で9つになったのです。

ちなみに人物カードも、タロットと比べると各記号で1枚ずつ減らしています。タロットだと人物カードがほとんど男性※というのが腑に落ちなかったので、年齢で3つに分けました。

注※女性の人物カードは大アルカナにあるカードでも表されます。なくはないのですが、扱いが小さいのです。

■読み方その3:花/鳥/風/月の記号毎に読んでみる
花/鳥/風/月の記号がタロットの杯/棒/剣/金貨に対応させていることは先日のブログでもお伝えした通り。
タロットでは杯=感情、棒=行動、剣=思考、金貨=物質を司っていますので、それと先ほどの数字の意味を組み合わせると、また違った見方ができるかもしれません。

そして、人物カードを記号毎に見てみると……。


~~その他、作者推奨の読み方~~
・コトダマ全体を図形的に見てみる
・コトダマとして現れた単語が他のコトダマに出現した箇所を探してみる
・台詞やエピソードの元ネタを探してみる


本は読まれて初めて完成するもの。
みなさんそれぞれの読み方で、本を完成させてくださいね。

タグ:文学フリマ

第十八回文学フリマ(2014.05.05)にご来場いただきありがとうございました! [活動情報]

「第十八回文学フリマ」にご来場いただきありがとうございました。
いつも通りというか、案の定というか、会場に入れたのが午後2時頃。そこからわずか3時間という短い時間での参加となってしまいました。それにもかかわらず多くの方に来ていただけて、とても嬉しかったです。


もしも、午前中にB-08ブースにいらっしゃった方で、作品を御所望という方がいらっしゃれば
kaen[メール]gmail.com ([メール]を@に替えてください)
までメールください。
作品を郵送いたします。当方でできる限りの対応をさせてください。毎度、ご迷惑をおかけして申し訳ありません。




私が文学フリマに初めて出たのが2009年。そこから約1年に1回のペースで出展して今回が4回目。
今回が一番お客さんからの手応えを感じました。
自分のやりたかったことがきちんとお客さんに伝わって、お客さんもそれに喜んでくれて。
今日はここ4、5年で一番「文章書いてて良かった」と思えた日になりました。
これも作品を読んでくださる方があってのことです。
お手に取ってくださったみなさん、ありがとうございました。


全ページじっくり目を通した後で「いいですね、買います」と言ってくださったうえに、その後びっしり感想を書いて持ってきてくださった方がいました。しかも、その感想が「正にそういう意図で書いたんです!」という内容で、作家冥利に尽きました。ありがたや、ありがたや。


作品への感想は「良かったよ」という内容でも「いまいち…」という内容でも励みになります。
読み終わった方はぜひ、感想も教えてくださいね。



また、今回は「純文学」エリアでの出展に挑戦してみました。違いは…「野原X」にまるで興味を持ってもらえなかったですね。。ひしひしと感じました。「幻想文学」エリアだったら、この作品への反応はもうちょっと違ってたような気がするんですよね。
私自身は「純文学」エリアのほうが受けがいいのでは?と思っていたのですがまるで的外れでした。
お客さんは「ジャンルの定石」を大事にするんだな、というのが今回学んだことです。ジャンルのお作法にのっとりつつ、目新しいものがほしいんだろうな…。
今度は「エンターテイメント」エリアでの出展も実験してみたいのです。



既刊の少ない私の場合「文フリに出る=新刊を作らねばならない」であり、今までは自転車操業色がすごく強かったです。でも、今回は次回でも自信を持って既刊として置いておける作品を2つもつくれました。今後は回し方がもうちょっとうまくなれるんじゃないかと思いました。次で5回目にもなりますし。


そんなわけで、次回もどうぞお楽しみに!
(次回にはあれが出せるかな~。ちょっと厳しいかな~。。)



第十八回文学フリマ(2014.05.05)に参加します。~野原Xのこと~ [活動情報]

きたる2014年05月05日に開催される「第十八回文学フリマ」にサークル名「深森花苑の日常の隙間展」で参加します。
今日は出品作品第2弾として「野原X」のこと。

「野原X」は、今回初出品となる短編。一言で言ってしまえばセカンド・キャリアのお話です。


一度はピアニストとして世間の注目を浴びるも音楽の道を断念せざるを得なくなり、今は普通のOLを営むミカコ。
そんなミカコがある日、宇宙人にさらわれてしまった!
でも、宇宙人に連れて来られたのは、UFOでも謎の施設でもなく、草原ばかりが広がる奇妙な場所だった…。

全然宇宙人ものっぽくない宇宙人ものです。


また、この作品は82円切手1枚で購入することも可能です。
その理由は作品を読めばわかる…かも。

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タグ:文学フリマ

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